これまで

 卒業、と聞いて、最近のようなソロとなる卒業であればずっと経験しているのでなんともなかったと思うのだけれども、ハロプロ卒業=芸能界引退、という事実を突きつけられて、初めは平気だったけど、時間が経つにつれてへこんできた。しばらくは、娘。の曲を聴くのにも、抵抗があった。部屋にはこんこんグッツが結構並べられているのだけれども、これもしまおうかとも思った。
 でも、ライブの日が近づくにつれて、気持ちの切り替えができてきた。へこんでいる感情よりも、またライブにいける、こんこんに会える、という感情があふれてきて、遠征前日くらいになって、やっと娘。の曲が聴けるようになった。そこで、セットリスト順に並べ替えた曲をi podに入れて、上京中はずっとそれを聴いていた。
 ライブ中のこんこんは、平常心そのものだった。それがかえって、よかった。見ていて、余計な心配をしないで済んだ。聞くところによると、大阪では本人初めメンバーが皆何かかしらで動揺の影響があったらしい。そんな娘。をみたら、私ならもっとへこむだろうな、かえってさいたまにしぼって行って正解だったかな、と感じた。
 ところがファイナルが終了し、宿に戻ったとたん、今度は一挙に「やり終えた感」が到来した。なんか、このままヲタをやめてもいいのではないか?、とも思った。そう考えちゃったのは、ファイナルにAブロックで、1曲目から3曲目まで連続でこんこんが(誤爆を含め)見てくれたことが大きかった。これで骨抜きになったと同時に、ああ、やっぱり俺はこんこんが好きなんだなぁ、と改めて思った。
 そんな感情も、次の日の巡礼の旅でまた切り替えることができた。やっぱり、仲間がいるってことは、素晴らしいことだね。多くの人と出会って、多くの人とお話をし、その結果いろいろと考えることは重要だね。この3日間を通して、「卒業」という事象についての自分のポテンシャルが、いかに自分の中だけでグルグルと回っていたか、ということがわかった。