ライブドア、新球団本拠地に仙台。

 まさに寝耳に水。地元マスコミはまさにお祭状態。
 しかしですね、宮城球場は、日本一「ボロな」球場ですよ。
 ということで、全国ニュースでは流れない宮城球場の事情をちょっとお話しましょう。


 宮城球場は、県営の球場なのですが、持っている宮城県としては、実は「お荷物」なのです。
 宮城球場付近一帯は、県営の「宮城野原総合運動公園」として存在しているのですが、県営の総合運動公園は、その他にももう一つあるのです。この間のサッカーワールドカップであのトルシエさんがボロクソにけなした「グランディ21」です。これがえらく維持費がかかるので県としては宮城野原の方を早く処分したいのです。
 しかし、仙台の中心部にあって硬式野球ができる球場は宮城球場しかないので、壊すにも壊せない。野球関係団体や一般市民の間では、日本一「ボロな」球場の汚名を返上すべく、県にせめて改修工事をという要望も出しているけど、工事費用がないという理由でそれもしてくれない。
 これにはもうひとつの話があって、実は仙台市宮城県が将来宮城野原総合運動公園を手放すだろうということを見越して、この公園を市街地化し、真ん中に道路を通す計画をしているのです。仙台サンプラザに行ったことがある方ならご存知でしょうが、サンプラザの前に、仙台駅から伸びる太い道路(宮城野通)があります。それをしばらく東に行くと、宮城球場のある宮城野原運動公園に突き当たるのですが、将来はそこの道路を公園側に突き抜けさせよう、という計画です。
 こういう事情もあり、下手に改修なんかして球場の寿命も延ばしたくないのが本音なのですね。そこで、県はこう考えていたのです。宮城球場は改修をしないまま、もう10年くらい使ってみて、いよいよダメになったら、「ほら、もう使えないでしょ。でも立て直すお金もないので運動公園もろとも処分しちゃうね」みたいな感じです。だから、もし新球団が宮城球場に正式にきた場合は、県も市も迷惑といえば迷惑なはずなのです。
 しかし、プロ野球球団が実際くれば、宮城には今はJ2ですがプロサッカーチームもありますから、相乗効果も考えて、その経済波及効果のほうが十分おいしい話だとそろばんをはじいたのでしょうね。しかも球場の改修費用はライブドアが出してくれるというさらにおいしい話。飛びつかないわけはないでしょう。
 ただし、実際設立されるのかは、今のところ非常に怪しいですが…。


 しかし、知事さん、なぜ東京にいたの?