ミュージックフェア

 越路吹雪特集。朝丘雪路じゃないよw
 私は越路吹雪のあの土臭さというか、どろどろ感というか、あの歌い方が大好きで、結構聞き入ってしまいました。「ろくでなし」…天海祐希越路吹雪のドラマをやるということで、ゲストで歌っていましたが、何とも宝塚って感じで、きれい過ぎる「ろくでなし」でしたねw あと和田アキ子も出演して歌っていましたが、確かに上手いんだけど、方向性がまた違った感じになっちゃってましたし。
 越路吹雪は、極度の実は極度のあがり症だそうで、スターとなっても、本番前はぶるぶる振るえ、必ず掌に「人」の字を三回書いて飲んでから出ていったという逸話があります。VTRを見る限りそんな様子は微塵も感じ取れないのですが、あの歌のパワーはそのあがり症の内面と表現者としての実在とのギリギリのせめぎあいの結果生まれてくるものなんですよね。それが凄みとなってあらわれてくるんです。
 こういった昭和歌謡は、音楽界においてはそんなに評価はされることは少ないですが、今のポップスの原型は確かに70年代とか80年代とかの洋楽ですが、邦楽の前進は間違いなく昭和歌謡であるわけですから、もっと正統に評価されてもいいと思いますね。なんか音楽論持ち出す場合はすぐ「60年代のアメリカでは〜」とは言わずにねwだって笠置シヅ子の引退のきっかけは、美空ひばりが笠置の物まねをしたからなんていうのは、誰も知らないでしょw(とかいっても私もそんなに詳しいほうではないですけど…ね)